Don't pass me by
登場人物
- ヨセフ
- マリア
- イエス(セリフはない)
- 天使長
- 天使たち
- 羊飼い
- 預言者(ナレーターと兼任も可)
- ナレーター
ナレーター | 昔、ローマという国がありました。ヨーロッパと北アフリカ、そして西アジアのほうまで征服していた大きな国です。この国を皇帝アウグストゥスと呼ばれたガイウス・オクタビアヌス治めていたのは、紀元前31年から西暦14年のこと。そしてこのお話は、アウグストゥスの家来のポプリオ・スルピキウス・キリニウスがシリア地方の総督つまり責任者だったとき、今からだと2000年とちょっと前に、本当にあったことです。 当時、ローマに支配されていたユダヤでは「あの仕事だけはしたくないな」と思われていた職業がふたつありました。その第一位は、ローマの手先になってみんなからお金を取り上げる取税人。そして第二位は羊飼いだったのです。 |
羊飼い | そりゃ私だって、できればこんな仕事はしたくなかったさ。でもしょうがないだろ?今夜もこの寒い野原で、一晩中羊の番をしなきゃ。さて、迷子になった羊はいないかな。 |
[羊飼い、羊を数える演技。天使長登場、天使長にスポットライト] | |
羊飼い | な、なんだなんだ? |
天使長 | わたしは天使長。神様からつかわされてきました。 |
羊飼い | 神様の使いがどうして私なんかのところへ |
天使長 | 恐れることはありません。今、私はこの民全体のためのすばらしい喜びを知らせに来たのです。きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。あなたがは、布にくるまって飼葉おけに寝ておられるみどりごを見つけます。これが、あなたがたのためのしるしです。 |
[天使長のセリフの間に、天使の軍勢登場] | |
天使の軍勢 | いと高き所に、栄光が、神にあるように。地の上に、平和が、御心にかなう人々にあるように。 |
[奏楽(賛美歌「荒野のはてに」のリフレインなど)。その間に天使長と天使たち退場] | |
羊飼い | すばらしい喜びの知らせだって?夢でも見たのかな。でも、布にくるまって飼葉おけに寝ているあかちゃんが証拠だと言っていたぞ。よし、主が知らせてくださったこの出来事を見て来よう。 |
[次のナレーションの間に、羊飼いは舞台端に移動、反対側の端にヨセフ・マリア・飼葉桶のイエス登場] | |
ナレーター | こうして羊飼いは、天使長が言ったことを確かめに、ダビデの町と呼ばれるベツレヘムへ行ったのです。ベツレヘムについてみると、この小さい町の人々は、夜中に旅の夫婦に赤ちゃんが生まれておめでたいと話し合っていました。それで羊飼いは、天使が教えてくれた出来事の場所をすぐに見つけることができました。 |
羊飼い | この家畜小屋がそうなのかな。すみません、ごめんください。 |
ヨセフ | [羊飼いを出迎える]はい、こんばんは。どなたですか? |
羊飼い | あの、実は今さっき天使が、ダビデの町で救い主がお生まれになったと知らせてくれたので来てみたのですが。 |
ヨセフ | そうですか。実は私のところにも天使が現れて、この子が『ご自分の民をその罪から救ってくださる方です』と知らせてくれたのです。さあどうぞ |
[ヨセフ、羊飼いをマリアとイエスのところに案内する] | |
羊飼い | 奥様、おめでとうございました。ああそれでこの赤ちゃんがそうなのですね。本当だ、赤ちゃんが布にくるまって飼葉桶に寝かされている。天使が言ったとおりだ。 |
ナレーター | こうして、天使が言っていたことが本当のことになったのです。この赤ちゃんが、救い主キリストと呼ばれるイエス様です。そして、今も生きておられるイエス様がこの世界に現れたこの夜のことを記念するのがクリスマスなのです。 |
預言者 | 主みずから、あなたがたに一つのしるしを与えられる。見よ。処女がみごもっている。そして男の子を産み、その名を『神は私たちとともにおられる』と名づける。 |
羊飼い | ああ神様、この赤ちゃんが、あなたが一緒にいてくださるしるしなのですね。「私を通り過ぎてください」なんて言いましたが、あの言葉は取り消します。どうか私を通り過ぎないでください。 |
ナレーター | この羊飼いの祈りを神様は良しとされました。神様であるイエス様は、すべての人にこう約束されたのです。 |
| [了] |