| | シーン1 アジアのどこかの山中 |
| アカネ | : | おじゃる丸はインドにむかったらしいよ |
| キスケ | : | どうするっピ? |
| アオベェ | : | 郷に入っては郷に従えと言うでゴンス。インドでは『インドで目立たない方法』を考えるでゴンス |
| | シーン2 インドめざして国境へ山道を進む、超おんぼろバスの中。 |
| カズマ | : | おおじじいちゃちゃんん、すすごごいい、ゆゆれれだだねね |
| トミー | : | 山道ですから。バスが故障しなければよいのですが |
| おじゃる丸 | : | おおおじゃふぅぅぅぅ、ななんんぎぎじゃじゃののうううう。ななぜぜ、ぎぎっしゃしゃでで、まままったたたたり、いいかんののじゃじゃああああああ |
| 電ボ | : | このような道では、牛車でも難儀いたしましょう |
| | [空中に浮いている電ボはともかく、なぜトミーが平然といつものようにしゃべれるのかは謎。やがてバスは「ここよりインド」という旗の立つドライブイン村で小休憩となる。そこへ小鬼トリオ登場。今日の着ぐるみは3人とも牛。] |
| アオベェ | : | やいおじゃる丸、シャクを返すでゴンス |
| キスケ | : | 返すっぴ |
| トミー | : | おや、小鬼くんたち |
| カズマ | : | わー、どうやってついてくるんだろ |
| おじゃる丸 | : | なんじゃ、そのかっこうは |
| トミー | : | さすがですね。インドの人たちは、牛を大事にしますから |
| アカネ | : | なにをごちゃごちゃ言ってるんだい |
| アオベェ | : | とにかく合体するでゴンス |
| 小鬼トリオ | : | 合体! |
| | [・・・。] |
| キスケ | : | お、おもいっぴ |
| アオベェ | : | アカネ、太ったでゴンスか? |
| アカネ | : | ち、違うよ、上に何かいるんだよ |
| | [牛の着ぐるみトリオの上にいたのは、ヘイアンチョウからおじゃる丸に会いにきた牛だった。] |
| 牛 | : | おじゃるさま、会いたかったモー |
| | [牛の重さに耐えきれず、合体がつぶれる。] |
| アオベエ | : | な、何をするでゴンスか |
| | [しかしアオベエの抗議も耳に入らず、牛はおじゃる丸と抱き合う。] |
| おじゃる丸 | : | うしぃ〜。会いたかった〜 |
| 牛 | : | おじゃるさま、元気だったかモー? |
| アカネ | : | とにかく、シャクを取り返すんだよ |
| | [抱き合う二人に飛びかかろうとするトリオ。しかしその間に、バスの乗客や村人たちが割って入った。] |
| インド人 | : | オマエタチ、何ヲスルツモリダ(かなり怒っている)。 |
| アカネ | : | な、なんで怒ってるんだい? |
| アオベェ | : | わからないでゴンス |
| キスケ | : | 怖いっピ |
| トミー | : | インドには、牛は神様の使いだと信じてる人が多いのです |
| アオベェ | : | 牛には用はないでゴンス。用があるのは、おじゃる丸の持っているシャクだけでゴンス |
| インド人 | : | ソノ服ハ、神様ヲバカニシテイルノカ |
| | [あわてて着ぐるみを脱ぐトリオ。しかしインド人の怒りはおさまらない。じりじりとインド人がトリオに迫る。] |
| キスケ | : | ど、どうするっピ? |
| アオベェ | : | しかたがないでゴンス。今日のところは引き上げるでゴンス |
| | [遁走するトリオ。ところでインド人が牛をふりむくと。。。] |
| おじゃる丸 | : | よう来てくれたのう。ちょうど牛車がほしかったのじゃ |
| | [烏帽子から牛車をだし、牛にひかせようとするおじゃる丸。たちまち取り囲むインド人] |
| おじゃる丸 | : | な、なんじゃぁ? |
| カズマ | : | だからぁ。神様の使いにそんなことしちゃダメだってば |
| おじゃる丸 | : | 何を言うか。ウシが神の使いなら、まろだってみやびなお子様じゃ |
| | [おじゃる丸、鼻の穴を大きく広げて、インド人に向かってシャクをかまえる。そのとき、牛がおじゃる丸とインド人たちの間に割って入った。] |
| 牛 | : | おじゃるさまに手を出したら、許さないんだモー |
| インド人 | : | 牛ガ立チアガッタ! |
| インド人 | : | 牛ガシャベッタ! |
| | [インド人もびっくりである。] |
| インド人 | : | コノ牛ハ、本物ノ神様ダ |
| インド人 | : | 神殿ニオ連レシヨウ |
| | [牛を取り囲み、担ぎ上げてどこかへ運ぼうとするインド人たち。] |
| おじゃる丸 | : | これ、どうする気じゃあ〜 |
| 牛 | : | おじゃるさま〜 |
| | [そのとき、光とともに牛がすっと消えてしまった。ヘイアンチョウに帰る時間が来てしまったのだ。パニクるインド人] |
| 牛 | : | (空のどこかから声だけ)おじゃるさま、また会いに来るんだモー |
| おじゃる丸 | : | (空に向かって)うしぃ〜 |
| | [昼の青空にぽっかり浮かんだ白い満月に、牛の笑顔がフェードアウトしていく。] |
| | [了] |