ハヌカ(神殿奉献記念祭)[Hanukkah]
今日は何の日
分類
旧約聖書続編の「マカバイ記」の記録に由来する、イスラエルの祭り(ユダヤ教のイベント)です。
時期
ユダヤ暦キスレブの月の25日から8日間。太陽暦では毎年12月頃(太陰暦なので年によって時期が移動します)
意味
マカバイ記に記録されているマカベア戦争(紀元前167年)の戦勝記念祭です。当時イスラエルはギリシャ(セレウコス朝)の支配下にありましたが、指導者マカベアのもとに激しい独立戦争を戦い、勝利しました。
ハヌカ祭はこの戦勝を記念するものですが、独立を回復したこと自体よりも、ギリシャ人によってけがされた神殿を奪回し清めて奉献したことに意味があります。ハヌカとは奉献という意味で、新約聖書では「神殿奉献記念祭」と呼ばれています。もしギリシャがローマ帝国のように、占領地の宗教に寛容だったなら、マカベア戦争は起きなかったかもしれません。けれどギリシャはヘレニズムを占領地に押しつけていったので、一神教であるユダヤ教は命をかけてでも神殿のために戦わなければならなかったのです。
イスラエルを象徴する図像として「ダビデの星」と並んでよく出てくるものに、七本枝の燭台があります。中央に1本、その左右に3本ずつ計7本のロウソク立てがある燭台で、メノラーと呼ばれます。
日本は国旗しかないのでなじみが薄いですが、国旗のほかに国章(国の紋章)を定めている国は多くあります。イスラエルでは国旗に「ダビデの星」をデザインする一方、このメノラーが国章になっています。(日本ではパスポートの表紙にもある16弁の菊紋がありますが、正式に国章として定められてはいません。)
ところがハヌカ祭でだけ、ハヌキアと呼ばれる八本枝の燭台が用いられます。それにはこんないわれがあります。
律法(戒律)では、神殿で火をともす油についても細かい規則があるのですが、独立戦争で神殿を取り返したとき、神殿で使ってよい油は小さな壷ひとつ分(1日分)しかありませんでした。ところがその油を燭台に入れて火をともすと、火は8日間燃えつづけ、十分に油を用意できるまで消えなかったというのです。(神殿を取り戻した後、神殿を清めたり祭壇を作り直したりするのに8日間かかったから、という伝承もあります)
これによりハヌカ祭は8日間続けられ、初日は八本枝の燭台の1本だけ、二日目は2本だけというように火をともしていきます。
祭の頃、子供たちは四角形や四角錐のコマで遊ぶそうです。その四面には、外国に住むユダヤ人の場合は「ネス・ガドール・ハヤ・シャム(偉大な奇跡がそこに起きた)」の頭文字となるヘブライ文字「ヌン」「ギメル」「ヘー」「シン」が刻まれています。イスラエルに住むユダヤ人にとっては「そこに」ではなく「ここで」なので、「シン」の文字が「ここで」の頭文字の「べー」に代わります。
イスラエル産のビール「マカビー」は、独立戦争の指導者マカベアを記念して名づけられました。日本でもイスラエル料理の店などで飲むことができます。サラっとした飲みごこちでおいしいビールです。
聖書の言葉
そのころ、エルサレムで神殿奉献記念祭が行われた。冬であった。
(ヨハネ福音書10章22節)