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第1章 日本のかたち

第2条 日本の元首

参考

第2条 日本国の元首

日本国民は総意により信頼と敬愛をもって、天皇に日本国元首の地位をゆだねる。

何人の天皇たるかは、天皇家の家法によって定める。

「信頼と敬愛と」というのは、おおよそ法律の条文らしくないようにも思う。けれどどうしてもこれは入れたかった。

かつて昭和天皇ご自身、「朕となんじら国民との間の紐帯は、終始相互の信頼と敬愛とによりて結ばれ、単なる神話と伝説とによりて生ぜるものにあらず」と言われた。敗戦の翌年の元日のことだ。
昭和天皇は、国民と天皇との関係を国民にゆだねたのだと思う。その信頼に応えるかたちで天皇の地位を書きたかった。その地位は、たとえばよその王制国家のように武力によって獲得維持するものではなく、ただ連綿と続いてきた天皇家に「国家元首をやってください」とゆだねるかたちだ。

少し前にタイ王国で、軍が腐敗政治家だらけの国会に対しクーデターを起こしたとき、いわゆる先進国は「民主主義が未成熟だ」と非難した。でも軍が国王に忠誠を持ち、国民が国王を信頼しているという国では、軍事クーデターは民衆にとってなんの脅威でもなかったんじゃないだろうか。そういう関係を日本にも取り戻したい。