熱心党のシモン
ねっしんとうのしもん
| 分類 | 人名。キリストの十二弟子(使徒)の一人。 |
|---|---|
| 英語表記 | Simon the Zealot |
名前について
シモンの意味は「(神は)聞かれた」。もとのかたちはシメオンで、ヤコブの十二人の息子の次男シメオンにちなんだ名前。
人物像
この人も名前しか出てきませんが、よくある名前のために他人と区別するためか、「熱心党の」と形容されていることが彼の手がかりになります。
熱心党(ゼロテ党、ゼロータイ)というのは、いわゆる右翼です。原理主義的過激派ともいえるでしょう。彼らは政治的な動機からといよりも、むしろ宗教的な確信から行動する、非常に信仰熱心な過激派でした。
ちなみに党といっても、ひとつの組織だったわけではなくて、このような考え方をする人々という程度の意味です。
熱心党とよばれたシモンも、弟子になったきっかけはおそらく、キリストを「ローマ帝国からの軍事的政治的な解放者」だと思ったからでしょう。彼だけでなく他の使徒たちも、同じように期待していました。いえ、ユダヤ民衆みんなが、「いよいよイスラエルをローマ帝国から開放するメシア(救世主)が現れた」と期待しました。
イエス・キリストが、すべての人の罪をあがなうために十字架で殺されたあとでさえ、弟子たちは復活したキリストに対して「主よ、イスラエルのために国を建て直してくださるのは、この時ですか」(使徒言行録1:6)と言って、政治的な独立に期待しているのです。
しかし、キリストがこれに「それはあなたたちが考えることではない。あなたたちはただ、世界のすみずみまでも、私についての証人となれ」と答えると、使徒たちは命をかけて、布教に出ていったのでした。
同名異人
シモン・ペトロの項を参照。
ヨハネにちなんだ人名
シモン・ペトロの項を参照。
関連語句
メルマガ「聖書を読んでみよう」増刊18号(1999年1月11日配信)に掲載したものを加筆訂正しています。
「この人にちなんだ人名」は、すのぴ氏のご協力によるものです。