熱心党

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用語
聖書語句。
邦訳での表記
熱心党(新共同訳など)
英語表記
zealot

意味

熱心党(ゼロテ党、ゼロータイ)というのは、言ってしまえば右翼です。彼らは、政治的な動機からといよりもむしろ宗教的な確信から行動する、非常に信仰熱心な過激派でした。
「党」といっても、政党のような「ひとつの組織」ではありません。たとえば日本の「尊皇攘夷派」というのがひとつの組織ではなかったように、考え方を同じくする人々を指して呼ぶ名だったようです。熱心党というより熱心派(ゼロテ派)といったほうがいいかもしれません。当時の歴史家ヨセフォスは、ファリサイ派サドカイ派、エッセネ派に次ぐ第4勢力としています。

その考え方というのは、「絶対にヤハウェ」というものでした。
現実主義的なファリサイ派が、他の宗教からもいろいろなものを取り入れたと言われるのに対し、ゼロテ派は他の宗教を拒絶しました。
また、ヤハウェが直接に統治するべきイスラエルを、ローマ人ごときが支配するなどがまんできないし、ローマに取り入って権力を維持する祭司階級のサドカイ派も許せない。独立のために征服者ローマと戦うだけでなく、ローマにくっついてしまったユダヤ権力層とも戦う。
「主権在民」でなく、まして「主権在ローマ」でもなく、主なる神のみを主権者とする。神政政治の実現(再現)をさまたげるものには、必要であれば命がけで抵抗します。

映画「マサダ」は、エルサレム陥落後も死海のほとりのマサダ砦にこもりローマ軍に抵抗し続けたゼロテ党の戦いをえがいたものです。

十二使徒には熱心党のシモンと、ローマの手先だった徴税人マタイがいたわけですが、はたしてこの二人は仲がよかったのかどうか。
イスカリオテのユダも熱心党だった可能性があります。「イスカリオテ」には刺客という意味もあるのです。イスラエルをローマ帝国から軍事的に解放する王としてキリストに期待したのに、その期待を裏切られたためにキリストを売った、とも考えられます。

関連語句

熱心党のシモン

ファリサイ派

サドカイ派

ヘロデ派

更新:2007年02月16日

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