米国のイラク侵略と日本政府の侵略支援に反対します

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これは侵略です

イラクが何を考えているかとか、何をしようとしているかとは関係なく、米国の最後通牒は侵略です。まだ軍事行動を起こしていなくても、まだ宣戦布告していなくても、最後通牒自体が侵略の始まりなのです。

大量破壊兵器がどうのと言っていたくせに、サダム・フセインが亡命すればそれでよいという言い方が、単に米国内向けに「我々は敵を屈服させた」というためだけのものである証拠です。アフガニスタンでも、攻めこんでからどこかの民家で見つかったビデオを「これが証拠だ」と出してきましたが、今回も攻めこんでから証拠を見つけるなりつくるなりすればいいと思っているのでしょう。

スペイン、英国、米国という、地中海が『世界』だった時代の帝国と、大西洋が『世界』だった時代の帝国と、現代の帝国との協議で決定したのも、これがどういう戦いであるかを端的に象徴しています。

坂井は、第二時大戦時の連合国のままである国連を解体して、各国が対等な組織を創設するべきと考えています。国連は発足当初から、平和のための組織ではなく連合国の国益のための組織です。が、それを脇に置くとしても、国連を牛耳れると思ってるうちは国連で新決議を通そうとし、言うことを聞かないとなったとたんに国連を否定する米国の、ダダをこねてるガキ同然のやり方にはあきれます。

繰り返しにもなりますが、わたしはフセインもイラクも支持しません。しかしそれ以上に、ブッシュと米国を支持しません。なぜなら、現時点でイラクは世界と日本にとって危険ではありませんが、米国は世界と日本にとって危険だからです。

日本政府はどうかしてる

そんな米国に、見苦しい追従を続ける日本政府。

朝から外務大臣が「ブッシュ大統領のスピーチを見るまでは何ともいえません」って、日本がどうするかを聞かれてるのに。

首相も「中継を見ました。支持します」って。「TVで言ってたんだけどさぁ」ってこと?何それ。
難しい判断だってのはわかるよ。日本と米国との関係をとるか、石油をとるかだから。けど「TVであの強いのが言ってたから」って何だよそれ。

仮にもアジアにおける同盟国(地球全域における同盟国ではないけど)であり、支援を要求している日本に、米国が事前に何の相談もなかったなんてことはないだろうね、コイズミさん。

(もっとも、日本国民でコイズミに文句言える人は多くありませんが。だってコイズミは、近年では珍しく、民意の後押しによって総理になったんだからね。しかも今回の米国支持は、抵抗勢力によるものとは思いにくい。
小泉内閣を支持した70%だか80%だかの日本人のみなさん、今ごろになって「だまされた」とか「私は総裁選で投票したわけではない」とかいっても遅いです。首相直接選挙を訴えていた人、人気でトップを選ぶことの危険性にそろそろ気づきましたか?)

国民も覚悟が必要

小泉首相でさえ、傍観者づらしていられない事態になりました。で、私たちは「日本政府よ、しっかりしろ」というだけでいいのでしょうか。

ここで大事なのは、社民党などのように戦争反対と政府攻撃だけ声を大にしてやってればいいというわけではないということです。国民の矛先が北朝鮮から米国になるのがうれしくてしょうがない連中は、今は放っておきましょう。

戦争に反対するということ、米国のやり方に反対するということは、ブッシュから「平和の敵」「テロリスト支援国」呼ばわりされるのを覚悟するということです。この不景気に、米国との貿易を犠牲にする覚悟をするということです。米軍の後押しなしで北朝鮮問題に対峙する覚悟をするということです。

日本がそんなことをすれば米国だって困るだろう、なんていうのは考えが甘いと思います。あの国の国民は、自分たちが正義です。日本がたてつくなら、イラクと一緒にやっちまえくらい言いかねない、もう一度原爆をプレゼントしてやれくらい言いかねないのが、あの国の連中です。実際、去年のアフガン侵攻の前には、米軍が硫黄島に上陸して星条旗を立てたときの写真が国威発揚のためにさかんに使われてました。
そこまではやらないかもしれない。でも日本との経済上のことくらい、自分たちが正義である以上はなんともないでしょう。アメリカにも一部には、「アメリカにとって都合のよい正義」ではないものを訴える人たちもいます。日本と違って銃が合法で、しかも(自称「世界の警察」が聞いてあきれるほど)殺人が日常的なあの国で、勇気のあることだと思います。

じゃあ、米国を支持するか。独裁者フセインを除くためだという理由には、心情的には賛成できる部分もなくはない。けれど米国によるフセイン政権打倒を支持するということは、米国が日本を気に入らなくなったときには軍事介入してくるという覚悟をするということです。

そんなことするはずがない?そう言えますか?米国が気にするのは国際世論ではなく国内世論です。国連憲章ではなく米国憲法で動きます。日本の存在が米国の不利益になるなら、日本を打倒するのが米国政府の憲法上の義務であり、米国民はそれを支持するでしょう。

小泉首相=連立与党の最大政党の党首でさえ、衆議院選挙も遠くないというのに、米国支持を表明するしかなかったのです。私たちも、どちらをとるにせよ、覚悟を決める必要があります。私たちはそろそろ、自分の言動に責任を持って政治を語れるようにならなければならないようです。

作成:2003年3月18日
更新:2003年3月26日

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