出エジプト記 第27回

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幕屋の準備(26章1~33節)

祭具に続いて、いよいよ幕屋本体の作り方の指示がはじまります。
「幕屋」つまりテントのつくりかたは、その布地に関する指示からはじまりました。

亜麻のより糸、青、紫、緋(ひ)色の糸を使って、デザイナーが描いたケルビムの模様を織り込んだ布(約12.5m×約1.8m)を10枚織ります。これを5枚ずつつづり合わせて、2枚の幕にするのです。
この幕のふちには50の輪がつけられ、それぞれの幕の輪を金の留め金で合わせて、テントのようにします。どんなかたちにできあがるのかは想像しかできませんが、とても豪華なものだったでしょう。

次に、ヤギの毛で約13.4m×約1.8mの布を11枚つくります。これを5枚と6枚にわけてそれぞれつづり合わせて幕にし、50の輪をつけ、輪どうしを青銅の留め金で合わせて、先ほどの豪華な天幕の上からかぶせるようにします。
さらに、赤く染めた雄羊の毛皮で覆い、その上からさらにジュゴンの皮で覆います。
たぶんこれは、砂嵐や雨風をよけるためのものでしょう。こうして幕屋は、外から見ると(おそらく美しいとは思えないような)ただの大きなテント、しかし中にはいると、美しい色使いで織られた豪華な聖域、という構造になりました。

幕屋の側面には、アカシア材の壁板が立てられました。縦約4.5m×横約67cmの板が、南と北に20枚ずつ、西に8枚、1枚につき2個の銀製の台座の上にはめ込まれたのです。この壁を補強するための横木についても指示され、そして壁板と横木を金箔で覆うように命じられました。

最後に、幕屋の中を仕切る垂れ幕について指示されました。幕屋の内側の幕と同じ材料で、同じようにデザイナーによるケルビムの模様が描かれ、金箔でおおわれたアカシア材の柱4本の上から垂らされたのです。
この垂れ幕の手前が聖所、奥側が至聖所(しせいじょ)となります。

幕屋内の配置(26章33~37節)

前号に登場した祭具の配置が指示されます。
至聖所には契約の箱、その上にはフタとして、贖(あがな)いの座。聖所には、北側に机、南側に燭台を置くように命じられます。

さらに、幕屋の入り口にかけるドア代わりの幕について指示されました。

解説

ローマの信徒への手紙15:4に、こう書いてあります。

かつて書かれた事柄は、すべてわたしたちを教え導くためのものです。それでわたしたちは、聖書から忍耐と慰(なぐさ)めを学んで希望を持ち続けることができるのです。

ではこの、こまごまとした天幕の作り方について書かれた事柄は、現代人に何を教えようというのでしょうか。幕屋でおつとめをする祭司についての指示など、幕屋についての神ヤハウェの指示は、出エジプト記の最後40章まで延々と続くのですが。
聖書を読破しようと創世記から読み始めたとき、多くの人が最初にぶつかる「もういいや」がこの幕屋の記述なのだそうです(私もぶつかりました)

幕屋は、外から見ると獣皮などで覆われ、たぶん美しさは感じられないただの巨大なテントだったでしょう。でも内側は、装飾がほどこされた色とりどりの幕で覆われ、純金製や金箔された祭具などがロウソクの明りに照らされているという、とても美しい光景だったと思います。

キリストはイスラエルの指導者層の偽善を「白く塗られた墓め!外側はきれいでも、内側はあらゆるおぞましいもので一杯ではないか」と叱りました。外見がどうでもいいわけではないにしろ、人はやっぱり中身でしょう。まして、人の内面を見る創造者と会うときは、一切のとりつくろいは無意味になります。イスラエルがヤハウェと会見する場としての幕屋の、外観と内部のギャップは、そういったことを教えているのかもしれません。

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#079
作成:2000年11月02日
更新:2002年12月13日

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