創世記 第12回

menu

ノアの箱船(6章5節~9章19節)

さばき(6章11節~13節)

ヤハウェが天地を創造した時、すべてのものは「良しとされ」ました。しかし今、地上は「堕落し、不法に満ち」るものになってしまいました。
その原因は人が増えたためだと、ヤハウェはいいます。ヤハウェが祝福した子孫繁栄によって、堕落と不法も全地にひろがってしまったのです。

そのためにヤハウェは、人と、人に支配を任せた全地を、一度リセットすることにしたのです。
まるで、陶芸家が、作品の出来が気に入らなければ砕いて土にかえしてしまうのに似ています。え?人間を陶器といっしょにするなって?

箱船の建造(14節~22節)

セットと言っても、正義そのものであるヤハウェは、正しい者を悪い者といっしょに滅ぼすようなことはしません。正しい人ノアとその家族を救うために、全地をさばくことをヤハウェはノアに伝え、箱船を建造するように命じました。
さらに、すべての動物もつがいで箱船に連れて入るように、また食糧を用意するようにと言われました。

そしてノアは、[すべて神が命じられたとおりに果たした」のです。「すべて」というのが勘所です。

巨大な船を陸地に建造するという、馬鹿げたこととしか思えない行動に、どれだけの意志が必要でしょうか。
ヤハウェを忘れた人々は、ノアを馬鹿にしたことでしょうし、邪魔もしたのではないかと思います(理解できない奇妙なことを誰かがしていると、恨みも何もなくても邪魔してやりたくなるものです)。
一家族による手作業の巨艦建造は、何年かかったのでしょう。そのあいだの生活も考えなければなりません。箱舟建造は、あらゆる意味で困難を極めたはずです。
にもかかわらず、ノアはヤハウェの命令すべてに従ったのでした。

箱船のスペックですが、全長300アンマ、最大幅50アンマ、全高30アンマに設計されました。建材は硬質なゴフェルの木を使い、内部はいくつもの小部屋に分けられた3階建て。そして推進機関はスクリューも外輪も帆も舵も棹も一切なし。ただ浮かぶだけの箱のような船です。

アンマ(他の約ではキュビト)とは中指の先から肘までの長さで、約44.5cmです。全長300アンマとなると、130m超。軍艦であれば排水量4万3千トン級という試算があります。
さらに「長さ:幅:高さ」の比が「300:50:30」というのは、スピードを考えず積載量を大きくすることだけを考えた場合には理想的な数値であり、また木造艦の強度として限界的な数値なのだそうです。

それだけの知恵をノアが得たのは、経験からではなくヤハウェの指示からでした。
救いは常に神ヤハウェから与えられ、それを受け入れるなら救われるという法則、いや公式が存在するのです。

解説

ノアについてだけ、正しい人であったと記録されているのに、ヤハウェはノアの家族の命も救います。父から「ヤハウェに命じられたのだ」と言われれば、陸地で巨艦建造なんてばかげたことに協力するほどの信仰はあったということでしょう。

後の時代のことですが、使徒パウロが投獄された時、看守に「あなたがキリストを受け入れれば、あなたの家族までも救われる」と宣教しました。そして看守がクリスチャンになると、その家族も入信して一同で喜んだことが記録されています。(→使徒言行録16章)

おまけ

地球の全地表を水没させるほどの洪水がどこから来たのでしょう。

1章6,7節によると、地球が創造されたときには、大空の下に水(海や川)があるように、大空の上にも水があったようです。これは、超ぶあつい水蒸気層が地球を覆っていたということではないかと考えられます。これが雨となって地にふりそそいだのです。

洪水の前、人類は900歳を越す長寿でしたが、洪水後は代を重ねるごとに短命になっていきます。オゾン層が破壊されると紫外線によって地上の生命に悪影響がでますが、有害な宇宙線から地上を守っていた水蒸気層が、洪水のときに失われたために、急激に短命になったとすれば筋は通ります。
下の地層ほど原始的な生物の化石が見つかるのは、洪水のときに逃げ遅れたためであり、山の上で貝などの化石が見つかるのは、洪水が引くときに取り残されたもの、と考えることもできます。
土と水を容器に入れて、撹拌したあと放置すると、土は層を作って沈殿します。この撹拌が全地球規模でおきたのが洪水で、地層はこのときにできたと考えられます。

さて、こじつけだと思いますか?理屈に合ってると思いますか?

前へ 上へ 次へ

2版:2003年03月08日

布忠.com